睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする状態が繰り返される疾患です。睡眠中の呼吸の異常により睡眠の質が低下し、日中の眠気や集中力の低下、さらには心血管疾患などの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
多くの患者様は自分の症状に気づかず、家族やパートナーのいびきや呼吸停止の指摘により発見されることが少なくありません。「よく眠れない」「朝起きた時に疲れが残っている」「日中に強い眠気を感じる」といった症状があっても、単なる疲労や睡眠不足と考えがちです。
現代社会では生活習慣の変化により肥満の増加が見られ、それに伴い睡眠時無呼吸症候群の患者数も増加傾向にあります。
松原市・阿保・河内松原駅の清水医院では、睡眠時無呼吸症候群の早期発見と適切な指導により、患者様の睡眠の質改善と健康維持をサポートしています。いびきや日中の眠気でお困りの方は、ぜひご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群の原因
解剖学的要因
肥満による首周りの脂肪の蓄積が大きな要因です。また、扁桃やアデノイド(咽頭扁桃のこと)の肥大、舌が大きい、下顎が小さいなどの解剖学的特徴も気道の狭窄を引き起こします。
生活習慣の影響
アルコールの摂取は筋肉を弛緩させ、気道の閉塞を起こりやすくします。喫煙は気道の炎症を引き起こし、むくみにより気道を狭くします。また、睡眠薬の使用も筋肉の弛緩を促進するため服用には注意が必要です。
その他
年齢とともに筋力が低下し、気道を支える筋肉が弱くなることも一因です。男性は女性に比べて発症率が高く、中でも中年男性に多く見られます。女性では閉経後にリスクが高まる傾向があります。
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群の症状は、睡眠中と日中の両方に現れます。睡眠中の症状として特徴的なのは大きないびきで、呼吸が止まる、苦しそうに呼吸する、夜中に何度も目が覚めるなどが見られます。これらの症状は本人よりも家族やパートナーが気づくことが多いのが特徴です。
日中の症状では、起床時の頭痛や日中の強い眠気、集中力の低下や疲労感、イライラしやすいなどが現れます。特に運転中や会議中などの眠気は、事故や仕事への支障をきたすため深刻な問題です。重症例では、記憶力の低下、判断力の低下、性格の変化なども見られることがあり、社会生活や家庭生活に大きな影響を与える可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群の全身への影響
睡眠時無呼吸症候群は単なる睡眠の問題ではなく、全身の健康に深刻な影響を与えます。呼吸停止により血液中の酸素濃度が低下し、心臓や血管に負担をかけることで、様々な合併症を引き起こします。
- 心血管疾患:高血圧症や心筋梗塞、心不全などのリスクが高まります
- 糖尿病:血糖値のコントロールが悪化し、糖尿病の発症や悪化を招きます
- 脳血管疾患:脳梗塞や脳出血のリスクが高まります
- 認知機能の低下:慢性的な酸素不足により記憶力や判断力が低下します
- 精神的な問題:うつ病や不安障害などの精神的な問題を引き起こすことがあります
睡眠時無呼吸症候群の検査・治療
検査内容
いびきの程度、日中の眠気の状況、睡眠の質などについて詳しくお聞きし、睡眠時無呼吸症候群の可能性を評価いたします。また、血液検査により糖尿病や甲状腺機能などの関連疾患の有無を確認し、血圧測定により心血管系への影響を評価いたします。
生活指導
体重管理
肥満は睡眠時無呼吸症候群の大きな原因であり、適切な食事療法と運動療法により体重を減らすことで症状の改善が期待できます。
睡眠環境
横向きで寝ることで気道の閉塞を軽減できます。枕の高さを調整し、寝室の温度や湿度を適切に保つことも有効です。
アルコールと喫煙の制限
就寝前のアルコール摂取は気道の筋肉を弛緩させ、症状を悪化させます。また、喫煙は気道の炎症を引き起こすため、禁煙が欠かせません。当院の禁煙外来へご相談ください。
鼻詰まりの改善
鼻詰まりがある場合は、鼻うがいや加湿器の使用により改善を図ります。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎がある場合は、適切な治療を受けることが重要です。
提携病院との連携
睡眠時無呼吸症候群の原因によっては専門的な検査を要したり、外科的な治療を行う必要があったりする場合があります。当院では専門医療機関と連携し、適切な検査や治療を受けていただけるようご紹介いたします。
睡眠時無呼吸症候群の症状でお悩みの方は、お気軽にご受診ください

睡眠時無呼吸症候群は、適切な診断と治療により症状の改善が期待できる疾患です。放置すると深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、早期の発見と対応が重要です。
当院では、患者様の症状に応じた適切な評価を行い、必要に応じて専門医療機関との連携により最適な治療を提供いたします。また、生活習慣の改善指導や継続的な健康管理により、患者様の睡眠の質向上をサポートいたします。
いびきが気になる方、日中の眠気でお困りの方、ご家族から睡眠中の呼吸停止を指摘された方、朝起きた時の疲労感が続く方は、症状の程度に関わらず、清水医院までお気軽にご相談ください。質の良い睡眠により、健康で充実した生活を送りましょう。