心不全とは

心不全は、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出しにくくなくなった状態です。長期的なコントロールが必要なため慢性的な経過をたどることが多いですが、適切な治療と管理により症状を改善し、生活の質(QOL)を向上させることが可能です。
松原市・阿保・河内松原駅の清水医院では、心不全の早期発見と適切な管理により、患者様の症状軽減とQOLの向上を目指した診療を行っています。息切れや足のむくみなどの症状でお困りの方は、お早めにご相談ください。
心不全の原因
心疾患によるもの
心筋梗塞や狭心症、心筋症や弁膜症、不整脈などの心疾患は心不全の一因です。特に心筋梗塞後は心筋の一部が壊死して機能しなくなるため、心不全を発症するリスクが高まります。
生活習慣病の影響
高血圧症は心臓に持続的な負担をかけ、心筋の肥大や線維化を引き起こします。糖尿病は血管障害を通じて心機能に悪影響を与え、心不全のリスクを高めます。
心不全の症状
心不全の代表的な症状は息切れです。初期段階は階段を上がる時や坂道を歩く時に息切れを感じ、進行すると平地歩行でも息苦しさを感じるようになります。さらに重症化すると、安静時にも呼吸困難を感じるようになります。また、足のむくみも重要な症状の一つです。夕方に靴がきつくなったり、すねを指で押すとへこんだままになったりします。進行すると手や顔にもむくみが現れることがあります。
病状が進行すると、夜間に息苦しくなって目が覚める、横になると苦しくて眠れない、体重が急に増えるなどの症状が現れます。これらの症状は心不全の悪化を示すサインであり、早急な受診が必要です。
心不全の影響
心不全は単に心臓だけの問題ではなく、全身に様々な影響を及ぼします。心臓のポンプ機能が低下することで、他の臓器への血流が不足し、体全体の機能に支障をきたすためです。
腎臓への血流が低下すると腎機能が悪化し、体内の水分や塩分の調節が困難になります。これにより心不全がさらに悪化する悪循環を引き起こすことがあります。また、血流が滞りやすくなることで血栓が形成されやすくなり、血栓が脳や肺などに運ばれると、脳梗塞や肺塞栓症といった重篤な状態を引き起こす危険性があります。このように心不全は全身の健康に深く関わる疾患であり、包括的な管理が欠かせません。
心不全の検査・治療
検査内容
心電図、胸部X線検査、血液検査(BNPやNT-proBNP)により心不全の診断を行います。これらの検査により心機能の状態や重症度を評価し、適切な治療方針を決定いたします。
薬物療法
心不全の治療には複数の薬剤を組み合わせることが一般的です。ACE阻害薬やARBにより心臓の負担を軽減し、利尿薬により体内の余分な水分を除去します。β遮断薬は心拍数を調整し、心筋保護作用を発揮します。
生活指導
塩分制限、水分管理、適度な運動、体重管理などの生活指導を行います。日ごろから体重を測定することにより、急激な増加がないか確認することが重要です。
提携病院との連携
心臓カテーテル検査などの精密検査が必要な場合、またはペースメーカー挿入などの専門的治療が必要と判断した場合は、適切な専門医療機関をご紹介いたします。
息切れや足のむくみが気になる方へ

心不全は進行性の疾患ですが、適切な治療と管理により症状をコントロールし、良好なQOLを維持することが可能です。早期発見や早期治療により病気の進行を遅らせ、合併症の発症を予防することが重要です。
当院では、患者様の症状や生活状況に応じた個別の治療計画を立案し、継続的なサポートを行います。また、病状の変化に応じて治療方針を適切に調整し、専門医療機関との連携も密に行います。
息切れ、足のむくみ、疲れやすさなどの症状を感じる方、すでに高血圧症や糖尿病などの生活習慣病をお持ちの方は、症状が軽いうちに清水医院までご相談ください。