胃炎とは

胃炎は、胃の粘膜に炎症が起こる疾患の総称です。胃の内側を覆っている粘膜が様々な要因により傷つき、赤く腫れたり、ただれたりする状態を指します。多くの方が一度は経験したことがある身近な疾患ですが、放置すると胃潰瘍や十二指腸潰瘍などのより重篤な疾患に進行する可能性があります。適切な治療により症状の改善が期待できる疾患ですが、原因となる生活習慣の見直しも重要な要素です。胃の不調は日常生活の質に大きく影響するため、早期の診断と適切な対応が必要です。
松原市・阿保・河内松原駅の清水医院では、胃炎の症状でお困りの患者様に対し、詳細な検査により原因を特定し、最適な治療方針を提案いたします。胃の痛みや不快感が続く方は、お気軽にご相談ください。
胃炎の種類
急性胃炎
暴飲暴食やアルコールの過剰摂取、ストレスなどが原因で短期間のうちに胃の粘膜に炎症が起こる状態です。突然の激しい胃痛、吐き気、嘔吐などの症状が現れ、適切な治療により比較的短期間で改善することが多いのが特徴です。
慢性胃炎
長期間にわたって胃の粘膜に炎症が続く状態で、多くの場合ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が関与しています。症状が軽微で気づきにくいことが多く、健康診断や他の疾患の検査で偶然発見されることも少なくありません。
胃炎の原因
- ヘリコバクター・ピロリ菌感染:慢性胃炎の主な原因で、胃の粘膜に感染し持続的な炎症を引き起こします。
- 薬剤による影響:鎮痛薬(NSAIDs)、ステロイド薬などの長期服用により胃の粘膜が傷つきます。
- 食生活の乱れ:暴飲暴食、刺激の強い食べ物、過度のアルコール摂取、不規則な食事時間などが胃に負担をかけます。
- ストレス:精神的・身体的ストレスにより胃酸の分泌が増加し、胃の粘膜を傷つけます。
- 喫煙:ニコチンが胃の血流を悪化させ、粘膜の修復機能を低下させます。
胃炎の症状
胃炎の症状は、炎症の程度や個人差により様々です。急性胃炎では、みぞおちの痛み、吐き気、嘔吐、食欲不振などの症状が突然現れます。痛みは鋭く強いことが多く、食事により悪化することがあります。慢性胃炎では、症状が軽微で気づきにくいことが特徴です。胃もたれ、膨満感、軽度の腹痛、食後の不快感、胸やけなどの症状が持続的に現れます。食欲不振や体重減少を伴うこともあります。
症状は食事内容やストレスの程度により変動することが多く、空腹時に悪化したり、特定の食べ物により症状が増強したりすることがあります。慢性胃炎では症状が軽微なため見過ごされがちですが、胃がんなどの重篤な疾患のリスクが高まる可能性があるため、定期的な検査が重要です。
胃炎の治療
薬物療法
胃酸の分泌を抑制するプロトンポンプ阻害薬やH2受容体拮抗薬により、胃の粘膜を保護し炎症の改善を図ります。ヘリコバクター・ピロリ菌感染が確認された場合は、抗生物質を組み合わせた除菌治療を行います。
生活指導
- 規則正しい食事:1日3回、決まった時間に適量を摂取し、よく噛んでゆっくり食べることを心がけましょう。
- 胃に優しい食事内容:脂っこい食事、香辛料、酸味の強い食べ物、熱すぎる・冷たすぎる食べ物を避け、消化の良い食品を選びましょう。
- アルコール・カフェインの制限:胃酸の分泌を促進するアルコールやコーヒーの摂取量を控えめにすることが大切です。
- 禁煙:喫煙は胃の血流を悪化させ、粘膜の修復を妨げるため、禁煙が重要です。
- ストレス管理:適度な運動、十分な睡眠、リラクゼーション法などによりストレスを軽減します。
- 薬剤の適切な使用:鎮痛薬などの胃に負担をかける薬剤は、医師の指示のもとで適切に使用します。
胃の調子が悪い時は?

胃炎は適切な診断と治療により症状の改善が期待できる疾患です。特にヘリコバクター・ピロリ菌による慢性胃炎は、除菌治療により根本的な改善が可能です。
当院では、患者様の症状や生活状況に応じた適切な検査を行い、最適な治療方針を提案いたします。また、食事指導や生活習慣の改善についても、実践しやすい具体的なアドバイスを提供いたします。
胃の痛み、胃もたれ、食欲不振などの症状でお困りの方、健康診断で胃の異常を指摘された方、ピロリ菌の感染が心配な方は、お気軽に当院へご相談ください。