胆石症とは

胆石症は、胆のうや胆管に石ができる疾患です。胆のうは肝臓で作られた胆汁を一時的に貯蔵し、濃縮する袋状の臓器で、食事の際に胆汁を十二指腸に送り出して脂肪の消化を助けています。この胆汁の成分が結晶化して固まることで胆石が形成されます。
胆石があっても必ずしも症状が現れるわけではなく、無症状で経過することもあります。しかし、胆石が胆のうの出口や胆管に詰まると激しい痛みや炎症を引き起こし、時には生命に関わる合併症をきたすこともあります。
松原市・阿保・河内松原駅の清水医院では、腹部超音波検査(腹部エコー検査)により胆石の有無を確認し、症状に応じて適切な治療方針をご提案いたします。脇腹の痛みや消化不良などの症状でお困りの方は、お早めにご相談ください。
胆石症の原因
- 性別・年齢:女性は男性より発症しやすく、特に40歳以降に発症率が高くなります。
- 肥満:体重増加により胆汁中のコレステロール濃度が上昇し、胆石が形成されやすくなります。
- 食生活:高脂肪食、高カロリー食の摂取により胆汁中のコレステロールが増加することで胆石が作られやすくなります。
- 遺伝的要因:家族に胆石症の既往がある場合、発症リスクが高くなる傾向があります。
胆石症の症状
無症状胆石
胆石があっても症状を感じることがなく、健康診断の腹部エコー検査で偶然発見されることが多いです。
胆石発作
右脇腹から背中にかけて突如起こる激痛で、痛みは通常30分から数時間続くことがあります。脂っこい食事の後に起こりやすく、吐き気を感じることもあります。
重篤な合併症
胆石症を放置すると、胆のう炎や胆管炎、膵炎を合併することがあります。
- 胆のう炎は、胆石により胆のうの出口が閉塞し、感染を合併した状態です。激しい痛みや高熱、吐き気を伴い、重症化すると胆のうの壊死や破裂をきたすことがあります。
- 胆管炎は、胆石が胆管に詰まり感染を起こした状態で、高熱、黄疸、腹痛の3つの症状が特徴です。血液中に細菌が入り込む敗血症を引き起こすと生命に関わる危険な状態となります。
- 急性膵炎は、胆石が膵管の出口を塞ぐことで膵臓に炎症が起こる疾患です。激しい腹痛と嘔吐を伴い、重症例では多臓器不全をきたすことがあります。
胆石症の検査・治療
腹部超音波検査
胆石の診断において最も重要な検査は腹部超音波検査(腹部エコー検査)です。痛みがなく短時間で実施でき、胆石の有無、大きさ、個数など把握できます。
血液検査
胆のうや胆管の炎症の程度を評価するため、血液検査により炎症反応や肝機能を確認いたします。黄疸の原因となるビリルビン値の測定も重要な検査項目です。
提携病院との連携
手術治療が必要と判断された場合や、合併症が疑われる場合は、速やかに提携医療機関をご紹介いたします。腹腔鏡手術などの低侵襲治療により、患者様の負担を最小限に抑えた治療を受けていただけます。
生活指導
- 食事内容の調整:脂っこい食事、揚げ物、ケーキなどの高脂肪食品を控えめにし、野菜や魚を中心とした食事を心がけましょう。
- 適正体重の維持:肥満は胆石形成の重要な要因であるため、適度な運動と食事制限により適正体重を維持することが大切です。
- 十分な水分摂取:脱水は胆汁の濃縮を促進するため、十分な水分摂取を心がけましょう。
胆石の症状が気になる場合は?

胆石症は適切な診断により症状の管理や合併症の予防が可能な疾患です。無症状の胆石であっても定期的な経過観察が重要で、症状がある場合は早期の治療により生活の質(QOL)を改善できます。
当院では、腹部超音波検査により正確な診断を行い、患者様の症状や生活状況に応じた最適な治療方針をご提案いたします。手術が必要な場合も、信頼できる提携医療機関と連携し、患者様にとって最良の治療を受けていただけるよう努めています。
脇腹の痛み、食後の不快感、脂っこい食事で症状が悪化する方、健康診断で胆石を指摘された方は、症状の程度に関わらず当院へご相談ください。